suztomoの日記

To be a good software engineer

Acting with Power

アメリカの大学のMBAで学ぶ大切なことの一つに「偉そうに話す」というのがあるよう。興味のあるトピックなのでNYPLで電子書籍を借りた。偉そうに、というのは悪い意味ではなく、堂々と、はっきりと、「この人の言うことに沿っていけばきっといい結果が得られるだろうな」という気持ちを聞き手に与えるような振る舞いのこと。

Introduction

人は、それぞれが思っているよりも力をもっている。

力(power)はステータスと捉える人も多いが、人のために使う事で意味を持つ。

When the curtain goes up

ステージで話すときのキャラクターは何か?自分自身であろうとするよりもキャラクターとして話したほうが本当のように聞こえる。

The two faces of power

PowerにはPlay power upまたはplay power downの2通りの使い方がある。前者は力があるように振る舞うこと、後者は力(上下関係)を隠して対等に振る舞うこと。

Powerは人と人とを繋げるために使うべし。遠ざけるように使っている人が時々いる。

The Art and Science of Playing Power Down

例え褒め言葉であっても目上の人の容姿には言及しない。”You look great”という時は目を見ていう。体を見てから言うのは失礼。

Power comes from doing what is best for the group, in terms of advancing shared goals and interests, even when that feels risky and “inauthentic.” Sometimes this requires stepping up and taking charge even when we aren’t sure we have the standing.

“Losing the plot”: 本来のその役の人がやらないような不適切な事(何の役にも立たない)をすること。怒ったSerena Williams. 他人やコンテキストではなく、自分のことばかり考えていると不意にそうなってしまうことがあるので注意。

部下に好かれようとすると嫌われる。うるさい部下にだけ特別扱いをしてしまったりして一貫性がなくなる。

Participative leadershipは意思決定に部下を巻き込む事。あれこれ指示を出して従わせるだけではなく。議員のスピーチを研究したものによると、人の能力よりも心の温かさ(言葉が一般市民向け)が大切。

インドはアメリカに比べて上下関係が強い。そこにいる部下達が意見を言っていないと感じた上司がインドに出張に行きランチを食べてディナーを食べてゲームもしてようやく彼らが正直に意見を言うようになった。その上司はより効率的に働けた。

Taking the Stage 役になるというと嘘っぽさを感じる人がいるが、私たちは日々社会や会社の中で役割を担っている。偽物になるのではなく、役に合う自分の側面を出す。これは自分自身ではなく組織のためである。

著者は部下を怒る時もあえて言葉と言葉の間に間をあけたりする。こうして怒った事で関係に緊張感が入ったが長い関係を続けられている。

とあるコンサルタントがプレゼンテーションをする際にお客さんの偉い人が携帯電話を見ていた。その偉い人の注意を引こうとしてじーっと見つめた。しかしこれはコンサルタントとクライアントの力関係の読み間違い。そのコンサルタントはその顧客を失うことになった。 誰かのサポート役の時には特に自分ではなく組織を第一に考える。

We gain power — and maybe eventually wealth and fame — only through making ourselves useful by influencing others’ outcomes in a positive way.

新しい仕事を始める時はリーダーは最初は知識がなくて不安かもしれないが他の人と話してその場にいることが大切だ。部屋にこもって勉強ばかりするのはだめだ。部下の自己肯定感を高める役割をリーダーは担っている。

色々なことで、特に自分のこと(評判など)で心配になる事があるかもしれない。ただし人はあなたが心配しているほどあなたの事を考えていない。彼らは自分たちの事を考えている。なのであなたがするべき事はあなたが彼らを大切に思っている事、あなたは彼らの役に立ちたいと思っている事を伝える方法である。

例えば著者がスキャンダルに遭った時も授業の運営を心配した。そこで著者は自分の弁明をするのではなく生徒の成功や成長を1番に考えることにした。著者は1回目の講義で生徒側の席に座ってきた人から自己紹介してお喋りをした。注意を彼らに向けた。これは成功だったのだと思う。

Understanding Abuses of Power, and How to Stop Them

セクハラをしてしまう人は認められていない気持ちが根底にある。母親からの愛情に問題がある人が多い。

人に嫌がらせやいじめをする人は相手が怒ったり謝ったりする事で自分の大切さを確認しようとする。つまらない反応、無関心をする事が1番。

オドオド、きょろきょろしていると標的になりやすい。道が分からなくてもハキハキ動く事。

世の中を怖い物だと思えば力を防御的に自分を守るために使ってしまう。人は優しく助け合いたいものだと思えば持っている力を人のために使える。これが正しい使い方。