suztomoの日記

To be a good software engineer

Reinforcement: how to get people to help you

Amazonが邦訳をお勧めしてきたのでNYPLで物理本を予約した。本のタイトルの意味は何だろうと思ったら、一般にreinforcementとは何かを繰り返す事で強くするということ。自分のことを助けた人がさらに次の機会にまた助けたくなってもらえるような関係を築くためにはどうコミュニケーションをすれば良いかを説く本。グループ(チーム)であること、ポジティブな役割であること、効率的・役に立っているであることを説明しよう。

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Reinforcements

人々は助けてもらおうとするのが苦手だが、助けるのは意外と好きである。上手に助けをお願いする方法は何か?

Part 1: Asking for Help is the worst

人は誰かを助けるとその人の事を好む傾向がある。

Part 2: How to ask anyway

強制させられて助けるのは嫌だ。しかし断るのは悪い。

通勤者の実験によると"Can you do me a favor?"を先に言ってYesを聞いてから本題に入ると良いよと返事を貰いやすい。しかし、この実験でアンケートを書かされたひとは騙されたと思う人が多かったという。

Gorilla test. 実験でバスケットボールのパスの数を数えるようにと言われた人たちの半分はゴリラの着ぐるみが通ったのに気がつかなかった。人々は何かに集中していると他の人が困っていても気づかない。しっかりと困ってる事を発信しないといけない。

Diffusion of responsibility. 集団に聞くよりも、頼む理由のある人にお願いをする方が良い。

Don’t make it weird 飛行機で母の友達に会った時にビジネスクラスの席をエコノミークラスの席と交換して2人とも良い気分になった話。これが「エコノミークラスと交換してください」とお願いしてしまったら変。

Overdoing it on empathy. 共感を狙う時に痛みが強すぎるといけない。著者は犬が大好きで寄付もよくしているが、動物愛護団体の流すとても悲しいCMは消したくなる。

Apologizing profusely. 誤りすぎる、丁寧すぎて長いメールは良くない。シンプルにお願いして、やってもらったら感謝しましょう。

Using Disclaimers. 無駄な言い訳はいらない。"I’m not normally the type that asks for help …”, “I wouldn’t ask you if I had a choice …”, “I hate having to ask you for this …”

Emphasizing how much the other person will love helping. 助けてもらうのに楽しいよ、とかは言わない。"Any chance you could help me repaint the living room this weekend? We can drink beer and catch up!” “Could yoh pick me up at auto mechanic? I haven’t seen you in ages! Road trip!” たしかに人を助けると良い気持ちがするが、それをわざわざ言われるとその喜びが減る。

Portraying the help you need as a tiny, insignificant factor. 5分もかからないと思うんだけど、と付け加えてしまうと相手の心の中に生まれる温かい心がなくなってしまうリスクがある。相手の仕事をよく知らないのならば尚更。

Reminding people that they owe you one. 相手の心の中にある温かさを失ってしまう。

こう言った変な聞き方よりも良い方法が3つある。

There are really three ways of asking people for help that avoid making them feel controlled and that let them experience the natural high of helping.

Part 3: Creating a Culture of Helpfulness

他者を助ける際に自然と気分が良くなる3つの方法がある。

In-Group reinforcement Togetherは良い。

Highlight shared goals. 2016のトランプがヒラリーに勝った大統領選では敵が如何に悪いかを有権者に話すことが有効だと示した。

初対面の人は人種や出身で仲間意識を持つ。それを上回る共通の体験を持とう。チームビルディングは何か一緒のことを体験するのが良い。

The Positive Identity reinforcement

自分自身をきちんと知ること、その自分を好きであること。どちらかと言えば前者が大切。実験によると自分自身の事をエッセイに書いたあとに他の人に自分を評価してもらう。ポジティブな意見、ネガティブな意見、ニュートラルな意見を用意した。誰に会いたいか聞いた。人はエッセイの内容がネガティブならネガティブな評価をした人に会いたいと感じ、逆も然り。

Never underestimate human capacity for denial

悪い事を無視してしまう。目を隠して運転するようなもの。Self-handicapping. 試験の前にわざとサボる。恋人との距離をわざと置く。

誰かを助けた時に"I did something helpful."よりも"I'm helpful person"とidentityに結びつけられると次も助けようと思うらしい。

一つの事に対していくつもの良いidentityを付けられる。人によって異なる。動物を保護するための寄付も"friend to all animals”とやる方法もあれば動物嫌いな人のために"defender of our community"とする事もできる。リベラルはinjustice, harm, careという言葉に反応し、保守層はpurity, sanctity, respect for authority, patriotismという言葉に良い反応をする。

Obi-Wan Kenobi, You’re my only hope. その人にしかできない事だという議論を提示してあげればpositive identityが生まれる。(Diffusion of responsibilityの反対)

The Effectiveness reinforcement 昔の説では人は幸せになるために行動するとされていた。嬉しい事をして、嫌な痛い事を避ける。しかしこれは実際の人々の行動には当てはまっていない。なので助けを乞う時に相手が幸せになるかは気にしなくていい。

助ける人は、ある手助けがどれだけ効果(impact)があるのかを知りたい。

It’s all about impact. 研究によると、どれだけ上手くやれているかフィードバックが無ければ人は物事を辞めてしまう。

いろんな用途に使われるUNICEFの募金よりも、「マラリアを防ぐための蚊帳を配ります」というSpread The Netのほうが寄付した人の気持ちが良くなったという調査結果がある。具体的な方が良い。

MBAの学生を対象にした研究によるとよりimpactを与えられたと感じたら疲労や苦しみも少ないと感じたそう。ここでのimpactは“I feel that my help with the above issue made a positive difference in coworkers’ lives today” のアンケート結果。

Be clear up-front about the nature of assistance you want and what its impact will be.

Follow up afterward. Let them know in advance you will.

Allow people choose how they help you, if possible. 人々は何かを処理するのに1番効率の良い方法を考える。