suztomoの日記

To be a good software engineer

Mindstorms

SmartlyのCo-founderであるAlexieが書いたブログより。

blog.smart.ly

カメ(Turtle)を使った子どものプログラミング実験録かと思いきや、それを土台にコンピュータを使った新しい学びの方法を論じる本。

Introduction

パリにいる子供がフランス語を学べる一方でアメリカにいる子はフランス語を学ぶのに苦労する。プログラミングを学ぶのに良い環境というのもある。

プログラミングを学び易くコンピュータをデザインするができる。 コンピュータとのインタラクションを学ぶことで他の学習方法を変えられる。

著者は過去10年間MITのLOGOグループの人たちと子供のプログラミング学習を見てきた。

Piagetはそれまで当たり前すぎて気づかれていなかった大人と子供の考え方の違いを書いた。

Chapter 1: Computers and Computer Cultures

  1. コンピュータのように決まったことを一つ一つ機械のように進める考え方を知る
  2. 上記の機械の考え方を知ることで、非機械的な考え方を相対的に見られる。問題に対して適切な考え方を選択できる。

カリキュラムではなく、学ぶ子どもの周囲の文化を変える(創造的なものを置き、悪いものを除く)のか良い干渉である。

Chapter 2: Mathophobia: The Fear of Learning

Mathには数学の意味と学びという意味がある。子供は学ぶのが好きなのに成長すると学問、特に数学を嫌いになる人がいるのはなぜか。

水を別の容器にいれても容積は保たれるというのは大人には当たり前だが子供にはそうでない。数を数えるのも数え方によって数字が変わるというのはconservationist viewである。

大人の中にも"私の耳はフランス語が聞けない"とか"数字が苦手だからビジネスマンにはなれない"と言う人がいる。知識的や感情的なサポートがある環境があればそういっている人も楽しみながら数学や外国語を学ぶことが出来る。ただし"できない病"は手強い。そう思ってることで失敗し、失敗はその気持ちを強くする。個人の"できない病"はグループの文化になる。

何が勉強できることやないことで人々はsmart peopleとdumb peopleにグループ化されてしまう。数学をやらされて、点をとらないとできない子とされる。この"Anti-Mathland"な環境は数学を学ぶのに良くない。

馬車をいかに勉強しても自動車を発明できない。教育学は今の教室での教育を扱うばかりで"教育における自動車"を発明できる方向にはない。

喋ることがが堪能な子供Jimはどうやって喋ればいいかわからない算数が嫌いだった。Mathlandでは言葉が堪能な事と数字を扱うことは反しない。数学は右脳、言語は左脳、といった明確すぎる区別は間違いだ。統一された教え方が合わないけど数学ができるようになるもいる。耳が聞こえない人でも手話を学べるのと同じ。コンピュータがその力を発揮する。

Chapter 3 Turtle Geometry: A Mathematics Made for Learning

Turtleの世界では独自のgeometryがある。Euclid幾何学では円はある点からの距離が等しい点の集合とされるが、Turtle geometryではTurtleを進めてちょっと角度変えてまた進めて、を繰り返して描く図形のことである。何も属性を持たない"点"という概念よりも方向を持った亀の方がわかりやすい。

描きたいものを実現するために角度を学ぶ。数字、繰り返しや変数は役に立つ。

Chapter 5 Microworlds: Incubators for Knowledge

新しいものを学ぶ時は次の2つのステップが大切。

  1. 既に知っているものに関連づける
  2. 自分の物として使う

ニュートンの法則は物は動き続けるというが経験と一致しない。Turtleは一定速度で動くことができるので、それを教えるのに適している。