suztomoの日記

To be a good software engineer

Obsessed: Building a Brand People Love from Day One

ポッドキャストOff Topicで紹介されていたのでNYPLで音の本を予約して借りた。内容がよかったのと文章を読みたかったのでKindle版も購入した。自分の場合はアプリ(https://twitter.com/MemorioApp)のブランドを考えるいいきっかけになった。ブランドを考えるにあたって答えなければいけない問いが書いてあり、その答えとなる具体例のビジネスが載っている。

Introduction

巨大企業でブランディングやPRを学んだ著者がスタートアップで会社の初期にブランディングをしっかりやる事で成果が大きくなるだろうという考えのもとRed Antlerを2007に立ち上げた。ビジネスをローンチする前から一緒に働く。これはLean Startupに反する考え。技術が簡単になってきたので勝負がブランドになっている。

ブランドは後半に決めればいい表層ではなくビジネスのコアになるものである。Brand is ongoing guiding force that drive business behavior.

Casperのようななぜか今まで会っていなかった親友のようなブランド。お付き合い帳にも適用できるか?

この本ではクライアントのものとそれ以外のものが登場する。

Chapter 1. Fear of Death

Red Antlerを立ち上げた2007年にデザインといえばUIだった。UXは大切だがブランドはそれ以上大切。

“What makes you different?”に答えられない人が多い。

最初に聞くのはどんな問題を解決するのか、ということ。(ビジネスモデルや競争ではない)

  1. 顧客のマインドセットデモグラフィックよりも態度や行動。
  2. その顧客が抱えてる問題
  3. ブランドによる解決。What the brand stands for.

アーリーアダプターだけでは商売な成り立たない。

ユーザとコネクションを作る。

7種類の話の形。

人間の要求を"なぜ?"を突きつめると死への恐怖へとなる。メモリオの場合は人との関係を良くして良い時間を使いたい。

男性の抜け毛予防薬を提供するKeepsは顧客の話を聞くと弱く見られるという恐怖を見つけた。薬が効くのは若い時から使うと良い。既存のブランドは中年が対象。

安さや簡易さはブランドアイデアではない。ブランドが伝えるものの一つではある。

Why customers care.

AirBnBは人の繋がり(belonging)をブランドアイデアとしてから上手くいった。

Venmoはお金を払うというのを人との繋がりを見せるもの。

Needs behind needsをwhyを繰り返すことで明らかにする。

Chapter 2. Elevate to the Emotional

How the brand will make people feel.

Red Antlerに頼めば商品が普通のものでも売れるのでは、という顧客が来るが、それは断ることにしてる。ブランドは創作できるものではない。内からでるもの。

昔はコカコーラが幸せに、マルボロが男っぽさにできたけれどそれは昔の話。今はブランドが言うことは製品の機能がちゃんと役に立たないといけない。

安さや機能では愛されるものは作れない。"これは早いね/安いね"というものだけでは駄目。

Boxはコストコのデジタル版としてローンチしたが、上手く行っていなかった。まず自ブランドを他のブランドとの関係として定義しては駄目。安さ/簡易さはブランドではない。

Allbirdsのローンチ9ヶ月前、創業者たちはブランド戦略が必要だと考えRed Antlerの助けを借りた。シューズはナイキという感情に訴えるPRが強い巨人がいる。Allbirdsは環境に優しい素材を持っていたが、それだけではごく一部の人にしか買われない。あとは色んな場面で使えるMinimalist designと心地良さが売り。それぞれは個別の機能性。この中からexplorationやcuriostyという概念が合ってるということになった。

名前は機能からではなく感情からつくるべき。聞き手の興味を引き出す。

農業の技術で環境に良い野菜を作った会社があった。技術を押し出すのではなく、"家族に1番良い選択をしている"というメッセージにした。

Chapter 3. Sense of Self

Appleは長年creativityを軸にブランディングに成功しているので、ちょっとシンクが動かなかったりAndroidのカメラ性能が良くてもAppleを離れられない。

PampersやBMVは製品の質にブランディングをして成功している。これからの時代はユーザでブランディングする。ブランドのメッセージはユーザのこと。ユーザが気にすること。

Everlaneは$15のTシャツを売る。安さではなく、Trasparency, Fairness, and Honestyをメッセージにしている。Everlaneを使った人は賢い(smart)と感じる。

は自然(アウトドア)と高級を求める路線。"自分は化粧品の中に入っているものは良いものでないとだめ"と考える自分に合うブランド。インスタで写真をアップロードしたくなるもの。感情はinvigorated.

Hinge, dating appは"色んな人と会いたい"ではなく意味のある関係を求める人向けのアプリ。Red AntlerはDating app to be deleted. 両方とも同じ会社に買収されたおかげでより差別化がはっきりできた。

人々が自分を見る、自分のことを形作るのを助けるブランドを作る。ヨガマット買ったらその写真を誰かに送りたくなる気持ち。

Chapter 4. Creating Connection

同じブランドの物を持ってる人達がすれ違うと仲間意識を感じられることが大切。顧客と共有するブランドのテーマ。Facebookかコミュニティではない。

Sweetgreenはお店を出すときその建物と調和した店構えにする。サブウェイやマクドナルドと対局で京都に出店するやり方に似てる。地域のアーティストのものを飾ったりする。お店には農家の情報が載ってるので顧客はどこから来てるかわかる。1人の従業員が1人のサラダを作る。

Tomsというシューズを買うと途上国の子供に靴が1足送られる。皆がこれを好きになったわけではないが、その靴を履いているひとは一目で見てわかるものだった。何%の利益を募金するというやりかたよりも消費者に分かりやすい。Warby Parkerもやった。

Spotifyは好きな音楽をプレイリストにしてる人達を繋げた。データを使ってユーモラスな広告も作れた。アルゴリズムではなく人と人との繋がり。それをFacebookなどのSNSでシェアできる。

Skimmのニュースレターはユーモアで始める。"easier for you to live smarter". ニュースに事前知識を必要とせずに読める。ジャーナリストはトピックを簡単に扱いすぎていると批判したが政治や国際情勢を多くの人に与えた。

ユーザと共有する価値観がはっきりしていて、ブランドが彼らのアイデンティティになっていたら乗り換えられにくい。

Chapter 5. Strength in Focus

商品は少ない方がいい。人々は情報に溢れてしまっている。D2Cの成功した多くがそうしている。

旅行バックAwayは少ない製品で成功。

ただし、一緒に買うデザインが揃って欲しいものは複数のものを売るのが良い。

Chapter 6. Redefine Expectations

Casperは面白い実店舗をつくった。

Chapter 7. Embrace Tension

信頼できる、という特徴は皆が主張するのでそれを主張するのは意味ない。

Letting Go of Control. 現実的でないスタイルのモデルの広告よりも実際のユーザ(brand ambassadors)の写真を使うOutdoor Voices. 完全にコントロールは出来ないけれど、ユーザがストーリーの一部になるとはそういうこと。

Surprise. Uberはシックなロゴでハイヤーを配車してた。一方でハロウィンの時に車アイコンをホウキにしたり、子猫(のぬいぐるみ?)を配ったりユーモアがあってユーザは驚き、繋がりを感じた。

抜け毛予防のKeepsはHairloss 101は抜け毛の説明は怖い話を避けて、抜け毛に繋がらないことという説明を載せた。

バイアグラのような薬を販売するHimsはバナナなどの写真を使ってユーモラスに描いた。

Logo. ナイキのようなロゴ一つで勝負する時代ではない。Instagramなどいろいろなプラットフォームで使う時、ロゴはストーリーを伝えるごく一部でしかない。

Chapter 8. Make It Personal

創業者がブランドの理念を体現していると強い。だから最近は会社の名前ではなく創業者の名前でメールが飛んでくる。

黒人用のお洒落な髭剃りを作った創業者は黒人で既存の商品が

母になってから香水の中身が気になったけれど香水は成分を表示しなくていいルールだったので、自然に良い成分で高級路線の香水を作った。

Conclusion

デザインの事は書かなかったがデザインも重要。物を書くよりもデザインでブランドのコンセプトを伝えやすい。

"信頼してください"という言葉をかけられると信頼したくなくなる。信頼を勝ち取るにはしっかりデザインされたウェブサイトやきちんと動くアプリを通じてである。