世の中で色んなものが変わりつつある中で何が普遍なのか?Twitterで紹介されていたのでNYPLで借りた。
それでいくとこの本がまさにドンピシャです。
— Ulara Nishitani 🇯🇵🇺🇸 (@ularatter) February 14, 2024
こちらも首がもげそうになりながら読みました()https://t.co/N0QKnKyNy0
日本のことわざのような章のタイトルに合わせて歴史上の事例を紹介していくエッセイ集。自己啓発本のどこかで聞いたような話が並んでいた。自分の考えを変えるような本ではなかった。
Hanging by a Thread
世の中の出来事はほんの少しの判断の違いで起こる。著者の友達が雪崩で亡くなった際に著者はたまたま彼らについて行かなかった。特に理由はなかったのだが、その判断で生死を分けたのである。
Risk is what you don’t see
小さい行動が思うも寄らない結果を生む。宇宙飛行士が宇宙から帰ってきたのに回収中に海に落ちて、顔の蓋を開けて閉まっていたからに溺れてしまった話。
未来のことなんて誰にも分からない。カリフォルニア政府は地震がいつ来るかは分からないが、地震に備えた建築基準を設けている。
Invest in preparedness, not in prediction
Expectation and Reality
アメリカの50年代60年代を素晴らしいと説明する人が多い。これはその当時の人々の暮らしがほとんど同じで期待値が管理されていたからである。もし期待値がすごく高く、自分の身の周りに自分よりすごい良い暮らしをしている人がいる場合は、幸せの数値が下がる。
Wild Minds
珍しい考えを持つ人は、あなたに都合の良い事も言えば都合の悪いことも言う。
Wild Numbers
確率は難しい。ニュージャージーで2回宝くじに当たった人がいた。特定の人がそうなる確率は17trillion分の1だが、実は誰かがそうなる確率は1/30であるとの論文が出された。100年に一度の天災がしょっちゅう起こるのも似た理由。
Best Story Wins
Martin Luther King Jr. はスピーチで素晴らしいストーリーを伝えて皆を同じ方向に向かせられた。
物事が複雑な時に良いストーリーはレバレッジとなる。物理学のファイマン博士は上手だった。
Does Not Compute
論理だけでは決まらない、人間的なことが多い。人の心は測れない。
陸上選手の足の速さは心臓の強さでは測れない。相関はあるのだが。
投資家の不信感がリーマンブラザーズを倒産に導いた。
全体をみた数字より1人と人の話のほうが説得力がある。
Calm Plants the Seeds of Crazy
Too Much, Too Soon, Too Fast
妊婦を9人集めても赤ちゃんは一ヶ月では産まれない。昔とても背の高い人がいたが足が体重を支えきれずきちんと歩くこともできなかった。心臓は多くの血液を流さないといけないので高血圧だった。生き物の体は既に都合の良い大きさになっている。
スタバも店を増やしすぎて失敗した。その後店舗を閉じてちょうど良い数に戻した。
会社の成長にもちょうど良いリーダーシップのタイプがある。Uberの創業者は立ち上げには素晴らしい役割をしたが成長した後は駄目だった。
人の身体的、精神的な成長もおなじかもしれない。
When the Magic Happens
悲劇が起きた後に、それを2度としないための素晴らしい活動が起こる。1911年のビル火災がのちの労働者保護につながった。
起業家Andrew Wilkinson曰く
Most successful people are just a walking anxiety disorder harnessed for productivity
Overnight Tragedies and Long-Term Miracles
(読み飛ばし)
Tiny and Magnificent
小さいものが大きい結果をもたらす。アメリカの肥満の原因は大食いではなく、スナックをこまめに食べるからである。進化は一世代では目に見えないが、それが何億年も繰り返されることで今の生き物が出来た。
Elation and Despair
楽観と悲観はバランスよく。
Casualties of Perfection
生き物で完璧なものはいない。体が大きすぎたら敵に狙われてしまう例。
少しのエラー、余力があるぐらいが良い。完璧を目指して作られた自動車産業サプライチェーンが2022年に壊れた話。
It’s Supposed to Be Hard
楽をしようと近道を選ぶと落とし穴にハマる。ちゃんと上手くいくにはちゃんと王道を歩むべし。
Keep Running
成功を収めた組織でもいつか凋落する。多くは成功したということがその原因になる。「自分は間違っていない」という過度な自信をもたらしてしまう。
The Wonders of the Future
人々はこれまでの発明、発展はもう沢山掘り尽くされており、未来にはこれより大きい発明がないと考える傾向にある。エジソンのインタビューで彼がこれからの50年での文明の発展が凄まじいものになると予見した。
何か別の二つのものがぶつかると思いがけない反応を起こす事がある。キャリアでも一見何の関係もないスキルが合わさってすごい効果になることもある。
Harder Than It Looks and Not as Fun as It Seems
成功してる人も見た目よりは辛いものである。
Incentives: The Most Powerful Force in the World
良い人たちでも変な行動にインセンティブが置かれると間違った方向に進んでしまう。このことを人々は過小評価してしまう。リーマンショックとメキシコのギャングがいい例。お金ではなく文化的なインセンティブも多く、こちらの方が断りにくい。
このようなインセンティブに支えられた現象は人々が思っているよりも長く続く。
Now You Get It
自分自身で体験したものが最も説得力がある。長く目指していた成功も手に入れてみると意外と大変な問題が隠れているものだ。
Time Horizons
(読み飛ばし)
Trying Too Hard
新しい分野を学ぶ時に何百もの事を覚えないといけないと思うが、実は数個の原則の組み合わせでできているものが多い。
本が長いからといって良いものとは限らない。
難解なものを作ると良いことをしたと感じてしまうがこれは間違い。
Wounds Heal, Scars Last
(読み飛ばし)