suztomoの日記

To be a good software engineer

Who Says Elephants Can’t Dance

by Louis V. Gerstner, Jr. 誰かがおすすめしていたのだけれど忘れてしまった。コロナウィルスの影響で図書館が開いていないので、ニューヨーク図書館の電子書籍を借りた。物語を通じて経営やリーダーシップを学べる本は好きだ。

Introduction

著者の育ちは中流階級でHarvardのMBA卒業後McKinseyコンサルティング。American Expressで11年。

McKinsey was obsessive about deep analysis of a company’s marketplace, its competitive position, and its strategic direction.

Amexでinformation technologyの大切さを学んだ。IBMの大口顧客だった。AmexがIBMではなくAmdahl製品を購入したら報復としてもうIBMのサポートをしないと言われたIBMの横柄さ。

Amexの後はRJR Nabiscoで4年間CEOを務める。縮小するビジネスは性に合わないが常に学ぶことはある。キャッシュフローの大切さを学ぶ。

Part 1 Grabbing Hold

1 The Courtship

ニューヨークのマンションの上の階にいるJim Burke (Johnson & JohnsonやDrug-Free Americaで有名)にIBMのCEOをやらないかと誘われる。しばらくしたのちJimはNomination CommitteeのChairになる。BurkeとTom Murphyは著者のchange agentの資質を買っていると。優秀な人も技術者もいるのに勝てる戦略が出せない。著者がAmexやRJRでやった文化の変革がIBMに必要と。

IBMのBoard of DirectorのPaul Rizzoに財務状況とプロダクトラインを聞く。メインフレームは1990に$13 Bだったのが1993に$7B. このままでは無くなる。IBMに未来はないだろうと考えた。

が、アメリカ国家のために根負けしてやる事にした。

2 The Announcement

IBMではCEOのストックオプションはde minimus (trivial) part of executive compensationと捉えられていた。RJRでは多額のオプションがあるのに。これが最初のIBMのextraordinary insularity (島国根性).

最初のCorporate Management Boardの50人ともミーティングで挨拶だけかと思いきや45分話し続けた。

IBMを立て直すことはアメリカの競争力のため。自分も含めこれまでの成功は立場の保証にはならない。

顧客中心主義。

官僚主義を無くす。意思決定の分散化とのバランス。(中心で決めるものは何か?)競合と比べてのRightsizing。"IBMレイオフしない"神話を無くす。

意思決定を分散させ迅速に動けるようにIBMを小さくしようという考えが正しいかも知れない。一方で1つの会社として包括的なものを売る能力も大切。両立はできないか。

問題解決に注力する。

We have little time to spend on problem definition. We mist focus our efforts on solutions and actions

広告エージェントは部門や国ごとにバラバラだったが、それをグローバルで統一した。

従業員にストックオプションを与えた。全ての場合に良いとは限らないがIBMは巨大な1つのビジネスなので上手く行く。

8 Creating a Global Enterprise

Part 2 Strategy

12 A Brief History of IBM

読み飛ばす。

13 Making the Big Bets

Software serviceで自社のものだけでなく幾つものベンダのシステムを統合するサービスがこれから必要とされると時代を読む。それまでのIBMはソフトウェアはハードウェアのおまけだった。

14 Services - the Key to Integration 社内には反対意見もあったが、次のようなメッセージを出した。

“You need to invest the resources necessary to work with the services team to ensure they understand the competitive advantages of your products. View them as a distribution channel for your products. Your competitors do!”

Part Ⅲ Culture

20 On Corporate Culture

企業文化が1番大切。ビジョン、戦略、マーケティングファイナンスのどれよりも。著者が自分でやらねばならないものだった。

初期ののIBMではWatsonが顧客に合わせた服装をとのことでスーツだったが、それが形骸化した。1995年にドレスコードをなくした。Watsonの考えに基づき"顧客に合った服装をせよ"と変更。

CEOは文化を変えることはできない。できるのは従業員の集合体。インセンティブを与え、マーケットの現実を教え、ゴールを定めるだけ。あとは従業員を信じる。

21 An Inside-Out World

IBMの人は顧客やマーケットに注意を払わずに自社内の組織変更ばかり気にしていた。組織変更のプレスリリースをメディアに流して報道して欲しがっていた。著者は組織変更のプレスリリースを辞めさせた。

Culture of "No". "Respect for the individual"のスローガンのせいで誰かが一言Noというとプロジェクトが止まるという性質があった。良いプロジェクトもとても遅くなる。

"CEOがあなたがやれって言ってたんだけど"を禁止に。

IBMの部門間でのお金のやり取り契約にすごい時間をかけてた。他のチームの人を信用しないので補助要員が重複してた。

言葉も三文字の略語ばかりだったのでシンプルな顧客にもわかる英語にするようにした。

偉いひとたちは部下に任せるだけで自分で何もしなかった。Louは自分で詳細を知り、日々問題に取り組み、自分自身がモデルとやるよう働く人が理想像。

22 Leadership by Principle

従業員にこれらのPrinciplesを体現する動機付けは何か。お金、昇進、承認、恐れ、消滅してしまう恐怖、将来のビジョン。これらを全て使った。

24 Execution - Strategy Goes Only So Far

コンサルタント時代に学んだこととしては、いくら輝かしいStrategyを立ててもマネジメントがそれをinspectしなければ従業員にはそれは根付かない。

25 Leadership is Personal

Passion. 自分の商品の0.2 %のシェアが落ちたときに土日を潰して働く気持ちがあるか?

Appendix A

これからの世の中がどうなっていくかの予想。

インターネットと国境を感じさせないグローバル化に置いて、国ができる政策は何か。教育はどんなものか。e-businessを扱う大学は出て来たが、e-businessの税制、サイバーセキュリティ、輸出制限が議論され始めた。