suztomoの日記

To be a good software engineer

Feeling Good

運営者ギルドのかわんじさんのオススメ。読むだけで鬱を予防してくれるとのことでNYPLで物理本を借りた。今は何も問題がないけれど、最近は心の平穏を大切にしようというのを仕事で良く聞く。表紙の傷が多くの人に読まれた本である事を語っている。

Feeling Good

Cognitive therapyとは、人の気分は、現実と独立して人の頭の中で起こっているものであるという考え方に基づき、ものの見方や考え方を変える治療法である。日常のストレスや悩みは頭の中で起きている物なのでそれらを書き出して「認知の歪み(cognitive distortion)」というフレームワークに当てはめて客観的に見る事でそれらが和らぐ。全て頭の中。

家族がとあることに対して不安を持っていたのでこの本を使ってみたら不安を取り除くことに成功した。

Part 1 Theory and Research

Cognitive therapyは実験結果に基づいて有効であると示されている。

鬱の人の頭の中には現実と考えの乖離がある。distortion

Therapistである著者の仕事は患者の頭の中にあるまやかし(illusion)を退治することである。患者にどうしたら自分自身の頭の中にあるまやかしを認識できるかを教える。

Cognitive distortions

All-or-nothing thinking. Basis of perfectionism. 例「レース負けたからもう全てダメだ」

Over-generalization. 何か悪い事があるとそれが全部だと思う。

Mental filter. 悪い事をばかり考えてしまう。「100問中17個も間違えてもう退学だ」と思っても実は他と比べたら良い成績だったりする。

Disqualifying the positive. いい事があってもそれがなんにもないと考えること。服を褒められて「彼らは優しい事を言っているだけだ」と思うこと。

Jumping to conclusions. 自分の頭の中で結果を作ってしまうこと。Mind readingは不機嫌な対応をされた時に「この人は私の事が嫌いなんだ」と落ち込んでしまうこと。fortune teller errorは悪い事が起こるだろうと予見して気持ちを落としてしまうこと。例えば「このセラピーなんて絶対に効かない」と思うこと。

Magnification and minimization. 悪いことの影響が大きいだろうと思ってしまうこと。逆にいい事がは過小評価してしまう。

Emotional reasoning. 感情を理由にネガティブな考えを正当化しようとしてしまう。罪を感じているから私は悪いんだ、なと。

Part 2 Practical Application

Start by building self-esteem

自分への自信/価値(self esteem, sefl-worth)は何かを達成したから生まれるものではない。見た目、才能、名声、富も違う。愛、友情も違う。自分自身が考える(頭の中にある)自分の像だけが自分の価値を決める。

Talk back to internal critic

自分の頭の中にあるネガティヴな思いを書き出して、それがいかにdistortされているかと思いへの返事を並べて書く。

Mental biofeedback

腕につけるカウンターでネガティヴな思考の数を数える。最初は慣れに従って増えるけど暫くすると減る。3週間ぐらい続ける。

Cope, not mope

Bad motherと自分自身をラベル付けしてしまう人に対して、定義を聞く。抽象的なものを分解する。全員だったり、常にだったり、全くだったりという一般化を指摘してbad motherが頭の中にしかないことを気付かせる。完璧な人間などいない。長所と短所があり伸ばしたい部分がある、という事に注力する。

Do-nothingism: how to beat it

1日中ベッドでごろごろして過ごしてしまいその間にネガティブな感情に包まれる人がいる。

Verbal Judo: Learn to talk back when you’re under the fire of criticism

批判は間違っているかもしれないし合っているかもしれない。間違っているなら気にしなくて良い。人間だから批判した人も間違えるものだ。 もし合っている時も心配する事はない。誰しも間違いはする。正しい批判を受け止めて新たな改善ができるチャンスである。

Step 1. Empathy. 相手の言っている事を理解して言葉に出す。具体的な事例を聞く。

Step 2. Disarming critics by finding principle you can agree. あなたを信頼できないから私のケースを任せられない、と言われたとして“You’re absolutely right. We cannot work together unless we have a sense of mutual respect and teamwork.”

これらのステップでは自分の立場を守ったり相手の事を否定したりはしない。

Step 3. Feedback and Negotiation (with I may be wrong). 自分は間違っているかもしれない、と言いつつ自分の立場を述べる。なぜ自分がそうしたのかをassertiveに言う。

批判されたときに最初にやることは詳しく調査をすること。

Feeling angry? What’s your IQ?

Irritability score. とどのつまり、怒りの原因は頭の中にある。

毎日怒った事を記録するDaily record of dysfunctional thoughts. 出来事、自分の怒った理由、落ち着いた分析をする。

理不尽なルールを決めつけていないか。人に優しくしたら自分の思う通りの行動をとって貰えるようなルール。連れ子が悪戯をする例では悪戯をするのは注意を得たいためであり、それを直すには当人の変化が必要。見たところをの変化は起きない。なので彼女が悪戯をしてしまうのは「当たり前」であり、そのことでいちいち怒る必要はない。

Part 3 Realistic Depression

Sadness is not depression

大切な人が亡くなった時にその人との時間を偲んで悲しむのは望ましい感情であり問題はない。一方で「もうあの人がいなければ自分は幸せになれない」と考えてしまうのは歪みがある。

仕事が上手くいかない人。他の人の失敗は気にするな、なのに自分が失敗するともう駄目だ、となる。自分に厳しいダブルスタンダートは良しとされる文化もあるが、鬱の対処においては駄目。

Part 4 Prevention and Personal Growth

The Cause of It All

Vertical arrow method. 出来事とautomatic thoughtを紙に書いて、なぜそれが悩ましいのか、もしそれが本当だとして何が困るのかを5個ぐらい縦に書き並べる。そのあと右側にcognitive distortionの視点でrational responsesを書く。セラピストの力量によらずに自分をゆっくり分析できる。

Part 6 Coping with the Stress and Strains of Daily Living

怒っている人に対処する方法。 - 相手の言いたい事をまず全部聞く - 同意できるprincipleを見つける - 合意できていない部分を明らかにする - 交渉してより良い状態を目指す

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Coping with Hostility

自殺を仄めかした患者の話。連絡がつかなくて不安だが死んでしまったかは分からないのだから心配しても仕方がない。連絡が来るまでは生きているのだと想定しよう。そもそも一般に努力をしても結果が必ず付いてくる物ではない。自分は彼女をコントロール出来ない。

Part 7 The Chemistry of Mood

鬱に遺伝の影響はある。

初期の鬱症状の患者には薬とcognitive therapyは同程度に効く。後者のほうが再発しづらい。

あと章は薬の話が多く、自分の興味ではないので読み飛ばした。