suztomoの日記

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Nonviolent Communication: A Language of Life: Life-Changing Tools for Healthy Relationships

六本木ヒルズ部で一緒だった林さんの2019年に行動を変えた本リストより。マイクロソフトのナデラさんもおすすめらしい。図書館で借りた。

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Nonviolent Communication

自分の思い通りにならずイライラしている人や、そういう人が周りにいる人は読むといい。つまり人間社会で行動する人は全員読むといい。

1. Giving From The Heart

Nonviolent communication (NVC)は難しい状況でも相手を理解し有用な結果を出す方法。

  1. 観察
  2. その奥にある感情を理解する
  3. 原因。感情の出所。価値観、必要性、要望。
  4. 伝える。上記を説明する。

2. Communication That Blocks Compassion

Life-alienating communicationを避ける。それらは往々にして"entitled to", "should", "supposed to"の形をとる。

Value judgementとmoral judgementの違いをはっきりする。価値観の判断と価値観からくる他人の行為の判断。

"しなきゃいけない"という考えを、私は〇〇を選んだ、なぜなら〇〇したかったから"という形式に落とし込む。

比べるのもよくない。

悪いものにはラベルを貼り罰を与えるという考え。これは少数の人が多数をコントロールする世界では役に立ったが(学校の校則とか)、NVCでは邪魔になる。

3. Observe without Evaluating

"ハンクは下手な選手だ"という表現にはevaluationが含まれている。"ハンクは過去20回のゲームでゴールをしていない。僕は彼を下手な選手だと思ってる。"にはevaluationが含まれてない。

4. Identifying and Expressing Feelings

現代社会では感情に重きを置かれず育つ。帰るのは怖いのに"もうかえる時間だから教室から出なさい"と言われる。普通の人は感情を表現するのが下手。

"壁みたいな旦那"という批判ではその旦那は振る舞いを改善できない。話を聞いてるそぶりがないから悲しいと表現すると良い。

感情を表現する語彙を獲得すべき。

Feelという動詞を使ったからと言って感情を説明してるとは限らない。"I feel neglected."や"I feel misunderstood."は他人の行為の推測が入っている。それぞれlonelyやfrustratedが感情。

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Feelings in various situations

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Emotions

5. Taking Responsibility for Our Feelings

感情の原因となる自身の考えや自分の立場からの必要性を説明する。”I feel irritated when spelling mistakes like that appear in our brochures, because I want our company to project a professional image.”

感情の原因を自分のもの(考えや立場)とすることで責任を持う。

6. Requesting That Which Would Enrich Life

肯定文で頼む。"〇〇しないでほしい"は駄目。例えば"会社にずっといないでほしい"は駄目。

抽象的な要望は駄目。Fairやresponsibeは抽象的。具体的になるほど議論しやすい。

誰かに頼むときははっきりと意識して。"喉が渇いた"とか"買い物忘れたの?"は駄目。何がしてほしいのかはっきりしない。

Asking for reflection. 私が言ったことを言ってみてって聞く。聞いた後"That's not what I said."などとは言わない。"I can see I didn't make myself as clear as I'd have liked. Let me try it again".

議論から得るものをはっきりさせる。“I’m confused about how you’d like us to respond to your story. Would you be willing to say what response you’d like from us?”

Request v.s. Demand. Requestはそれを受け入れなければ罰せられると考えられるときにdemandとされる。Demandを避ける。相手が自分から頼んだことをしたくなって欲しいと伝える。

7. Receiving Empathically

人々は困っている人を見るとアドバイスをしたくなってしまう。しかし、ちゃんと聴くことが重要だ。

”Are you unhappy with me?”から”Are you unhappy because you want to be heard?”へ。相手の感情と相手が欲しいものを知りたい。

Paraphrasing. 聴いたあとに自分で言い換えする。

旦那についているセラピストに文句を言う妻。きちんと聴いてみると旦那と娘についてちゃんと話してないことがわかった。

9. Connecting compassionately with ourselves

後悔をしたり間違いをしてしまった時もNVCは使える。自分がやりたかった事は何かその動機は何かはっきりさせる。

お金、承認、罰を避ける、恥を避ける、罪悪感を避ける、などが動機である。

10. Expressing Anger Fully

厳しい業況での4つの選択肢

  1. 自分を責める
  2. 相手を責める
  3. 自分の感情と欲しい物を感じる
  4. 相手の感情と欲しい物を感じる

3か4を選ぶといい。

11. Conflict Resolution and Mediation

仲介人業者は対立の背景の歴史や技術をまず学ぼうとするが、著者はまずお互いの相互理解を目指す。

  1. Needsをお互いが出す
  2. 本当のNeedsを吟味する。StrategyやAnalysisになってないか。
  3. お互いが反対側のNeedsを理解する。復唱してもらう。
  4. Empathy
  5. Create strategy by framing the needs in positive action language.

Strategyは誰かが何かすべきという考え。例: 離婚したい。Analysisは誰かがどうであるかという考え。例: あの人は僕のことを理解しようとしない。 Needsはどちらの形もとらない。

Positive Action Language. 現在形。"Would you be willing to..."の形が良い。Action verbはビデオで撮ってわかるもの。Non-action languageの例: "listen to me", "give me freedom to grow", "I want you to let me... "

相手のニーズを復唱してくれない時やニーズに辿り着こうとしない時はempathyを見せる。相手の言ってることを復唱することから。

お互いの溝が深い場合は仲介者がロールプレイをしてお互いのNeedsを録音する手もある。

12. The Protective Use of Force

誰か、何かを守るために力を使うのは仕方ないが、それは罰を与えるためではない。力による罰は自己肯定感や良い意志を悪い影響を与える。

13. Liberating Ourselves and Counseling Others

現代社会では自分のneedsを表現するのは稚拙だと捉えられる傾向にある(英語でneedyは"貧乏な"という意味)。主語にWeでなくIを使うのも自己中心的と悪く捉えられることがある。自分の欲しい物を言語化せよ。

When A, I feel B, because I am needing C. Therefore now I'd like D.

自分の中で複数の立場での葛藤がある場合は上の形にそれぞれの立場を表してみるといい。

× "What's wrong with others"

カウンセラーと患者の間では立場が決まっているので本当の相互理解は得られないのではないか?そんなことはない。学術的な言葉を廃し、患者の言葉を話せば良い関係を築ける。

14. Expressing Appreciation in Nonviolent Communication

褒めるのは一時的にしか効かない。さらに、背後により働いてもらおうという意図が読み取れると効かなくなる。(他人の行動を変えようとという点では罰するのと同じ)

NVCでは3点を明らかにする。

  1. 相手の良い行動
  2. 行動で満たされた自分のNeeds
  3. これによる自分の嬉しい感情

適当に"あなたは凄い"とかだとあまり意味がない。

感謝への飢え。日々努力していることでも感謝されないことが多くある。"What appreciation might someone give you that would leave you jumping for joy?"

向こうは自分が感謝してることぐらい知ってるだろって思うのは良くない。恥ずかしいかな、とも考えなくてもいい。