読書メモ。
世の中のエリートが美術館や美術の大学院に通いはじめている理由はなにか。これはMBAやコンサルティング会社で学ぶ知識がコモディティ化されてしまった今、ビジネスで差別化を図るならば人々の感覚に訴えるセンスが必要だからである。フェイスブックやインスタグラムの成功は科学では説明できない部分も多い。
このセンスやアートは科学ではっきり説明できるものではなく、また科学との対立軸に立たされると(論理的には)勝てない。組織をつくるときにはアートや哲学のセンスをもつ人をトップに据え、「科学」に強い部下を持たせると良い。
禅や日本庭園に見られる日本の美意識は欧米からみると(なんとなく)特別であると見られており、この時代はそれを生かすチャンスである。マツダ自動車の復活はその良い例である。もしかしたら、この時期を逃すとこの特別感は失われてしまうかもしれない。